エステサロンや美容室など、複数のブランドを展開している企業にとって、別の店舗にもお客様に来てもらうことは大きな課題です。
たとえば、エステを利用したお客様に、近くの美容室にも足を運んでもらうことで、各店舗の利用頻度を増やしたいと考えている企業は多いです。
今回はLINEを使って、ブランド同士でお客様を送り合う運用方法について詳しく解説します。
従来の送客方法の課題
従来複数店舗を運営してるお店は以下のような課題があります。
紙のクーポン配布
- お客様が紛失してしまう可能性がある
- スタッフがクーポンの在庫管理をする手間がかかる
- 印刷コストがかかるため、大量に配布するのが難しい
口頭での紹介
- 口頭での紹介は、お客様の記憶に残りにくく、来店率が低くなる
- スタッフによって紹介の仕方が異なり、統一されたマーケティングが難しい
なぜLINEが最適なのか?
LINEを使うことで、スタッフの案内への負担や運用の効率化を期待できます。
業務の効率化
LINEを活用すれば、紙のクーポンを印刷・配布したり、スタッフが口頭で説明したりする手間を省くことができます。
そのため、スタッフはお客様への案内に集中でき、業務負担を軽減できます。
運用の最適化
店舗運営の裏側では、クーポンの配布内容や有効期限、ターゲット設定を工夫することで、より効果的な施策を実施できます。
適切な運用を行えば、少ない工数で高い効果を期待できます。
具体的な運用方法
エステサロンと美容室を運営している企業を想定し、LINEを活用したクーポン配布の仕組みを解説します。
店舗ごとのクーポン配布、お客様に案内する流れや、クーポン発行後の管理・運用について具体的に解説します。
利用店舗ごとに異なるクーポンを配布
- エステサロンには美容室で使えるクーポンのQRコードを設置。
- 美容室にはエステサロンで使えるクーポンのQRコードを設置。
※不正利用防止策:クーポンは1回のみ使用可能に設定します。
複数のブランドからお客様が利用店舗を選択できる仕組み
1つの店舗だけでなく、エステサロンを利用したお客様に対し、QRコードを読み取ってもらうと、美容室だけでなくネイルサロン、整体、ジムなど、運営している複数のブランドのクーポンを選択肢として提示することが可能です。
お客様は、自分の興味やニーズに応じて「このクーポンを使いたい!」と選べるため、より利用率が高まり、グループ全体での相互送客が促進されます。
ただし、選択肢が多すぎると迷ってしまい、かえって利用されない可能性もあるため、選択肢は10個以下に絞るのがおすすめです。
店頭でクーポン発行までの流れ
案内:エステ店舗でお会計時に、「LINEの友だち追加で隣の美容室の10%OFFクーポンがもらえます」と案内する。
友だち追加:お客様がLINEのQRコードを読み込んで友だち追加を行う。
クーポンの取得:さらに、専用のクーポン発行用QRコードを読み込む
クーポンの発行:専用のQRコードリーダーで読み取ると、美容室の10%OFFクーポンがLINE上で自動発行される。
利用:お客様が美容室へ行き、スマホ画面でクーポンを提示して使用する。
クーポン発行後の管理・運用
クーポンの利用状況を管理
- クーポンの獲得状況や使用履歴を管理画面で確認できる。
- どの店舗でどのクーポンがどのくらい利用されているかを確認できる。
リマインド配信
- クーポンをまだ使用していないお客様には「クーポンの期限が近づいています!」と自動リマインドメッセージを送ることが可能。
- クーポンの期限切れ防止にもなり、実際の来店率向上が期待できる。
店舗間送客で得られる効果
クーポンを活用した店舗間の相互利用促進
1つのブランドだけでなく、クーポンを活用することでお客様に複数の店舗を利用してもらうことができます。 結果的に、各店舗の来店回数が増え、グループ全体の売上向上につながります。
クーポン活用で得られるデータ分析と改善
どのクーポンが最も多く使われているか、どの店舗の送客効果が高いかを分析できます。
たとえば「エステでのクーポン配布後、何%の人が美容室に来店したのか?」といったデータを把握し、今後の施策に活かすことができます。
特定のクーポンの使用率が低い場合は、割引率を見直したり、配布方法を改善したりすることで効果を最大化できます。
色々な業界での活用事例
レストラン×カラオケ
「食事の後はカラオケへ!」LINEクーポンで系列店への流れを作る
レストランで利用後、系列のカラオケ店で使える割引クーポンを発行。
効果:ランチ客をディナータイムに誘導、系列店の利用促進。
商店街内の店舗連携
「お店同士でお客様をシェア!」商店街全体の集客力アップ
商店街内の複数の店舗が連携し、お互いのお店を紹介し合うことで、お客様をスムーズに誘導できます。
効果:お客様は好きな店舗を選んでクーポンを利用できるため、商店街内の回遊性が向上
ジム×整体院
「運動後のケアを忘れずに!」ジム利用者を整体院へ誘導
ジムでトレーニングをしたお客様に、系列の整体院やマッサージ店で使えるクーポンを配布。
効果:健康志向の高い顧客を関連施設へ送客、リピート率向上。
ホテル×観光施設
「宿泊だけで終わらせない!」ホテル×観光施設の回遊性を高める
ホテル宿泊者に、近隣の温泉や観光施設の割引クーポンを配布。
効果:宿泊施設だけでなく、地域全体の観光収益を増やす。
歯科×美容皮膚科
「口元から美肌へ!」ホワイトニング後にスキンケアを勧めるクーポン施策
歯科でホワイトニングを受けた患者に、美容皮膚科でのスキンケア割引クーポンを配布。
効果:定期的なケアを促し、患者の定着率を高める。
中古車販売店×車用品販売店
「車を買ったらメンテナンスもお得に!」中古車購入者をカー用品店へ送客
中古車を購入したお客様に、系列のカー用品店で使える割引クーポンをLINEで配信。
効果:購入後のアフターケアを充実させ、系列店の利用促進につなげる。
注意点
クーポン配布用のQRコードはカウンターで厳重に管理し、スタッフが1対1でお客様にのみ提示するよう徹底します。
また、QRコードは毎月1回新しいものに更新し、管理画面上で「QRコード再発行」機能を使えば簡単に更新できます。
スタッフ間で適切に情報共有し、古いQRコードを誤って提示しないように徹底しましょう。
まとめ
LINEのクーポン配布や送客施策は、「顧客が次に必要とするサービス」へスムーズに誘導できる業界全般に応用できます。
これによって、ブランド間の相乗効果を生み出し、売上向上やリピート率アップを実現できます。
assistでは、具体的なLINEの導入方法や運用方法の最適化についてのサポートしていますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。