LINE公式アカウントを活用した集客施策として「スタンプラリー機能」は多くの企業・店舗から注目されています。
商業施設の回遊イベントや観光地巡りの企画など、QRコードを読み取ってスタンプを貯め、特典をもらう仕組みはユーザーにとっても分かりやすく、導入の相談やお問い合わせが特に多い機能の一つです。
しかし、Posterには「QRコードイベント」という、同じようにQRコードを起点にする機能があることをご存知でしょうか?
実はこの機能を活用することで、スタンプラリー以上に多彩な集客・販促アイデアを実現できるのです。本記事では、まずスタンプラリー機能の特徴を整理し、その上でQRコードイベントでどんなことができるのかを詳しくご紹介します。
LINEで実施するスタンプラリー機能とは
Posterのスタンプラリー機能は、QRコードを読み込むことでスタンプが付与され、一定数貯めるとインセンティブがもらえる仕組みです。
特徴
- スタンプはQRコード読み取りでのみ付与
- インセンティブは1段階のみ設定可能
- 期間を区切ったイベント型で利用されることが多い
活用シーン
- 商業施設内の複数店舗を回遊してもらう企画
- 観光地や街歩きイベントでの集客
- 季節キャンペーン(夏休み、GW、クリスマスなど)
「分かりやすさ」と「ゲーム性」が人気の理由です。
シンプルで運用しやすく、ユーザーにも直観的に理解してもらえるため、多くの企業様から問い合わせがあります。
一方で、インセンティブが1段階しか設定できないことや、利用が期間限定イベントに偏りやすいことから、「長期的に顧客を育成する仕組み」というよりは「短期的に盛り上げるキャンペーン」として使われるのが実情です。
スタンプラリーについてはこちらの記事もお読みください。
【問い合わせ急増】LINEでスタンプラリー
実はLINEでもっと「できる」! QRコードイベントの可能性
ここでご紹介したい機能が「QRコードイベント」です。
QRコードを読み取ったタイミングをトリガーに、タグ付与やリッチメニュー切り替え、ポイント付与など、複数のアクションを一気に実行することができます。
例えば、来店時にQRを読み込んだお客様にその場で「来店記録を残す」「次回来店に使えるクーポンを配布する」「ステップ配信を開始する」といった施策を同時に行うことが可能です。
つまり、シンプルな「QRを読み取る」という行動を、集客・販促を自動的に走らせる仕掛けに変えられるのが大きな魅力です。
設定できるアクション
- タグ付与/削除
- リッチメニューの変更
- テンプレートメッセージの送信
- 来店記録
- ポイント付与
- ステップ配信の実行
これらを複数組み合わせて同時に実行できるため、「QRコードを読み込む」という単純な行動を、多彩なマーケティング施策に変換することが可能になります。
さらに、厳密にはQRコードイベントではありませんが、QRコードスキャンで「発券機の発券」や「クーポン配布」を行うこともでき、来店時の自動化ツールとしても非常に有効です。
スタンプラリーとQRコードイベントの違いを比較
| スタンプラリー | QRコードイベント | |
|---|---|---|
| 基本的な仕組み | QRコード読み取りでスタンプ付与 | QRコード読み取りでアクション実行 |
| インセンティブ | 原則1段階のみ | 任意のアクションを複数設定可能 |
| 主な利用シーン | 回遊イベント、観光施策、季節キャンペーン | 来店記録、タグ付与、ポイント付与、リッチメニュー変更、ステップ配信など |
| 実施期間 | 期間限定イベントが中心 | 単発・長期ともに柔軟に運用可能 |
| 運用イメージ | ゲーム的に盛り上げる | マーケティング自動化のトリガー |
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活用事例
飲食店:来店時QRコード読取によるクーポン配布とリピーター獲得施策
飲食店ではQRコードを読み取るきっかけとして「次回使えるクーポン」を設定すると効果的です。
会計時や入店時に「こちらを読み込むと、次回ドリンクが無料になります」とご案内すれば、お客様は自然とQRコードを読込してくれます。
その瞬間に「来店記録」が残り、LINEクーポンが配布され、さらに数日後には自動で再来店を促すメッセージが届く(ステップ配信)仕組を作ることができます。
期待できる効果
- 来店動機を強化し、次回来店のリードタイムを短縮する
- 単発客をリピーターへ育成
- 店舗側の販促施策を自動化
小売店:カテゴリ別QRコード活用による顧客属性把握とクーポン施策
小売店の場合は、顧客の興味関心に直結した「カテゴリ別の割引クーポン」をインセンティブ(QRコードを読み取るきっかけ)とします。
例えば、コスメ売り場に「QRを読み込むとコスメ10%OFFクーポンがもらえます」と掲示すれば、顧客は欲しい商品のためにQRコードをスキャンします。その瞬間に「コスメに関心がある」というタグが自動で付与され、以降のLINE配信をより的確に行うことができるようになります。
期待できる効果
- 興味関心に基づいた顧客データを収集
- セグメント配信で販促効率を向上
- 不要な配信を減らし、ブロック率を低下させる
観光業:観光スポット回遊を促進するQRコード抽選参加施策
観光業では「抽選に参加できる権利」をフックにする企画が有効です。
観光地やイベント会場に設置されたQRをスキャンすると、観光情報が届くと同時に来訪記録(機能上は「来店記録」)が残り、一定数のスポットを巡った人には抽選参加用のURLが後日LINEで届きます。
「プレゼントが当たるかもしれない」という期待感から観光客は積極的にQRコードをスキャンし、自然に回遊が促される仕組みです。
観光業の企画案は、どちらかというとスタンプラリーの得意分野です。
QRコードイベントの活用では、その場で観光スポット情報を送ったり、終了後の継続的なフォローアップ(セグメント配信やステップ配信)を実現できる点が大きな違いです。
期待できる効果
- 複数スポットの回遊を促進
- 参加率を高め、イベントを盛り上げる
- 来訪データを蓄積し、次回以降の観光施策に活用
まとめ
スタンプラリー機能とQRコードイベントは、どちらもQRコードを起点に集客や販促を仕掛けられる便利な機能です。スタンプラリーは「ゴールを目指して参加者を盛り上げる」施策に強みがあり、短期間のイベントやキャンペーンで力を発揮します。一方、QRコードイベントは「読み取った瞬間に複数のアクションを自動で走らせる」ことができ、即時性や柔軟性を活かしたマーケティング自動化に適しています。
飲食店のリピート施策、小売店でのセグメント配信、観光業の回遊促進など、業種ごとにさまざまな活用方法が考えられるため、自社の目的に合わせて組み合わせることで、集客効果を最大化することが可能です。
「うちのお店ならどちらを選ぶべき?」「具体的な設定はどうすればいい?」と感じた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。御社の業態や課題に合わせて、最適な活用方法をご提案いたします。








